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ハムラ法・裏ハムラ法(脂肪再配置)が”確実に再発”する理由 3 ※外側の脂肪が処理できない

2019年11月20日

続きです。

 

世界中の”優秀な美容外科医師”たちを敵に回しかねないこの企画。

胃をキリキリさせながら書いております(´;ω;`)

 

この記事を読むにあたっては必ず

ハムラ法・裏ハムラ法(脂肪再配置)が”確実に再発”する理由 1 ※ハムラ法と経結膜脱脂術の違い

ハムラ法・裏ハムラ法(脂肪再配置)が”確実に再発”する理由 2 ※目の下の眼窩脂肪は”増える”

 

を順番に読んでからにしてください。

そして目の下の治療を理解するのに超役立つ

【術後クレーム解説①】経結膜脱脂術 術後凹んだ(へこんだ)の理由

【術後クレーム解説②】経結膜脱脂術 ”術後皮膚が黒くなった” の理由

【術後クレーム解説③】経結膜脱脂術 ”術後皮膚がたるんだ” の理由

も併せて是非御覧ください。

上の5つのブログ記事だけで目の下の悩みの医学的な殆どを理解することができると思います。

 

 

さて・・・続きです。

今回も昨日お写真を使わせていただいた俳優さんのお写真を使わせていただきます。

現在

50年前

赤い部分にある目袋の原因になっている眼窩脂肪を青の部分の凹みの部分の骨に縫い付けるというのがハムラ法(裏ハムラ法・眼窩脂肪再配置)です。

実はこの図昨日も出したのですが、不思議に思った人もいるはずです・・・

この黄色い矢印は何なんだろう・・・と

かんたんにいうと目の下の眼窩脂肪は外側・中央・内側の3つに別れていることは有名です。

それではその一つ一つをどこに縫い付けるか・・・

それがこの黄色い矢印です。

 

ハムラ法(裏ハムラ法)がバッチリ効果が出る状態であるお写真ですが、

あれ・・・?

外側の脂肪を縫い付けるべき凹みがそこには無い!!

 

そして、これは目の下の手術を高い意識でやっている医師にしかわからないことですが

内側・中央・外側の3つの眼窩脂肪の性質は全て違います。

 

○内側・・・脂肪の中に眼窩隔膜や眼球・筋肉・眼窩の骨から派生する膜が激しく入り組み、大きな静脈も存在する。膜が激しく入り組んでいることで白く見える。(脂肪が白いのではない)

○中央・・・大きな静脈は少なく、膜の入り込みも内側より少ないがそれをおおう膜はそれなり強固・・・ハムラ法(裏ハムラ法)で上顎骨膜に縫い付けるにちょうど良いかたまり感がある。

○外側・・・膜がとてつもなく薄くもろい。ひとたび膜をやぶると脂肪はひとかたまりというよりはつぶつぶに分離している状態。骨膜に縫い付けるのは非常に難しい。その気になって探さないと存在すら気が付かないことも多い。

※未熟な医師の場合中央の眼窩脂肪が2つに別れて取れると外側も取れたと勘違いしていることも多い。(他院経結膜脱脂術後の再手術をしてると外側が手つかずなことがほんと多いです)

 

 

外側の脂肪は縫い付ける相手もいなければ、もろいので無理やり凹んでいる部分に持っていくこともできません。

なお無理やり持っていこうとすると脈管構造の破壊・うっ滞がおこり眼球が1ヶ月以上に渡りむくむ(ハムラあるある)などという症状を引き起こすと考えられます。

 

 

シンシアはハムラ法・裏ハムラ法術後の再手術をたくさん手掛けていますが、患者さまに共通するのは外側の脂肪は手つかずで外側の涙袋が目袋に埋もれて鈍いまんまということです。

内側と中央の脂肪に関しては瘢痕などから判断して

 

○眼窩脂肪除去をしてあるだけで実はハムラ法や裏ハムラ法を実際にはやっていないクリニック

○眼窩脂肪をとって固定はしたんだろうけど外れたんだなっていうクリニック

○眼窩脂肪を取らずにしっかり固定がされているクリニック(まれ)

 

に別れます。

いまのところ、他院ハムラ法、裏ハムラ法の再手術で

眼窩脂肪をとってあってなおかつ上手に固定までされてある例を経験したことはありません。

 

 

 

いずれにしろ外側の眼窩脂肪はハムラ法で処理することが困難なので放置するか取るのですが、

 

○取るんだったらそれはすなわちハムラ法ではなく経結膜脱脂術(ハムラ法・裏ハムラ法は効果が限定的な高額オプション)ということになります。

そもそもハムラ法の”脂肪を減らさないから凹まない”などという存在意義の真っ向からの否定にもなります。

○取らないんだったら、その脂肪はどんどん膨らんでいって再発します。

 

ハムラ法(裏ハムラ法)をやったけど涙袋の特に外側に変化が無い、そして年とともにますます鈍くなったという理由はこれです。

小泉元総理大臣の若い頃。

外側はすでに目袋・・・でも縫い付ける相手の凹みありません。

中央・内側は逆に目袋の部分は凹んでいる状態。

立派な目袋になりました!!

でも小泉元総理大臣の場合や上の俳優さんの場合なら男としての”深み”なのです!!

 

ハムラ法・裏ハムラ法が再発する理由はまだまだ他にもあります。

続きます。

 

 

 

 

この記事を書いた人

シンシア総院長 / 銀座院 院長 又吉 秀樹

日本美容外科学会専門医 慶應義塾大学医学部出身 目の下のクマ、フェイスリフト、ベイザー脂肪吸引、コンデンスリッチファット(CRF)豊胸などが専門。
お気軽にご相談ください。

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