他院の切開式眼瞼下垂手術でふたえになれなかった患者様に正しく切開式二重手術

2014年07月30日

今回の患者様は22歳の女性です。
某クリニックにて切開式の眼瞼下垂手術（挙筋前転術）を受けているのですが、全く二重にもならなかったという既往があります。
とりあえず眼瞼下垂が本当にあったのかを確認するために眼瞼下垂手術前の写真を2回目の来院の時に持参してもらって確認したところ、
ただの一重まぶたのたるみで上方視界が悪いだけで実際には眼瞼下垂ではない。
要するに、二重にさえなればいいのに治療費を釣り上げるために眼瞼下垂手術を追加したみたいでした。
最近こういうのかなり見かけます┐(￣ヘ￣）┌
施術前
実は、シンシアで切開法をやる前に、一度埋没で前のクリニックの幅で埋没してみたら（結構狭かったので）二重になれちゃうんじゃない？
と考えて埋没したのですがまぶたの状態が二重に向いて無さすぎて戻ってきてしまい切開の適応としました。
ちなみに、なんでこんなプロセスを踏んだかというと
なんちゃって切開術（切って、中を殆ど処理せずに埋没糸を入れて、傷を閉じて終わり）
よりむしろちゃんとした埋没法の方が二重にする力が強いことも結構な割合であるからです。

施術前（他院術後）
見事ななんちゃって切開です。
ふたえになれそうな雰囲気がかけらもありません。

施術直後
僕としては前の狭い切開ラインでそのまま行きましょうと提案したのですが、患者様が土壇場になってやや広い幅を希望になったのでそのように・・・
(*v.v)｡

施術直後
僕の切開法の基本的な考え方としては、二重ラインの上下で明らかな解剖学的差異があればそこで二重になるに決まっている・・・
です。

模式図で言うとこんな感じ。
まぶたが分厚すぎればふたえになんてなれっこないんです
(*ﾟｰﾟ*)
とか言ってると、段差が～とか言ってくるお医者さんがでてくるのですが

テレビで超売れっ子のこの娘さんはたぶん切開していないし

このモデルさんももちろん切開してないし、
生まれつきの二重の人の中でもラインの上下で段差がある人はかなりいるんです。

段差が～とか言ってまともにふたえを切開で作れないお医者さんと、上のモデルさんたちみたいな解剖を理解してガッチリふたえを作るお医者さんとどっちが患者様にとっていいんですかね～
(「・ω・)「ガオー

ちなみにこういう風なコンセプトの切開法は“一生戻らない”なんてよく言われますが例外が一つあります。

すが官房長官
こんな感じの高度くぼみ目です。
せっかく二重ラインの睫毛側を強力に裏にひきつけても二重ラインの上のくぼみ部分がぺったりと厚みが無くなってしまうので、切開ラインの上下で解剖学的な差が無くなってしまうんです。
そうすると、ラインが安定しなくなってしまうんですね。
だから僕は、くぼみ目になりそうな人には切開法の手術基本的にしないです。
（菅さんみたいに眼瞼下垂を併発している場合は眼瞼下垂手術を併用すればいい結果になることもあります。）