【ワキガ】ワキガ手術後のキズアトについて
2022年07月19日
2022年
ワキガ手術後のキズアトについて
当院ではワキガ(腋臭症)手術として
① 剪除法(反転剪除法、皮弁法)
② フォーミュラシェーバー法
③ ベイザー・フォーミュラシェーバー法
の3つの術式を用意しています。
手術効果(腋臭の改善)に関しては、①がより確実と一般に言われていますが、当院ではいずれの術式でも同等の効果が得られるようになっています。
術後の仕上がり(臭い以外のキズアトや皮膚の質感など)は、
① < ②< ③ とフォーミュラシェーバー法群が勝っています。
剪除法では長さ3~5センチの切開を加えるため、その長さ分のキズアトが残ります。
体質によったり、キズの治りが悪かった場合などは、よりキズアトが目立ってしまうことがあります。
剪除法後のキズアト(他院での術後)が目立ってしまった例を紹介します。
すべての方がそうなるわけではありませんが、キズアトが目立ってしまうと、ワキを露出する 服などは着れなくなりそうです。
症例1:縫合部の一部が引きつれて (拘縮を生じて)、皮膚がヘソのように 陥没しています。
症例2:縫合部の長さ約3/4が、 赤く隆起しています。(肥厚性瘢痕化)
症例3:縫合部を中心にして、まるでヒトデのような形で拘縮しています。
症例4:2回手術を受けられた方で、 幅の広い古いキズアト(右側)と赤く隆起した肥厚性瘢痕を認めます。
次にフォーミュラシェーバー法後のキズアトをお見せします。皮膚切開が5ミリほどなので、キズアトは目立ちにくくなります。
症例1: 術後6ヵ月;小さなキズアトしか残りません。
同:左側
症例2: 術後1年;シワよりも目立ちません
費用で考えるなら、剪除法が安いのですが、大きくキズアトが残ります。
費用は多少かかりますが、今後のご自身のことを考え、ワキガ手術には臭いの改善のみならず、仕上がりも良いフォーミュラシェーバー法やベイザー・フォーミュラシェーバー法をおすすめします。