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バッグインプラントと乳がん

2019年07月25日

 

きょうのニュースで

 

豊胸バッグインプラントで33人死亡・・・

 

というショッキングな書き方がされていましたがこれは、

全世界で極稀な「ブレスト・インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫」による死者が33人確認された。

ということです。

 

豊胸のバッグインプラントは”乳がん”とは関係がないというのはかなり前に大型の研究で証明されているので今までにバッグインプラントを入れたことのある方もまずは安心してください。

 

・・・でごく稀な疾患である

”ブレスト・インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫”

ですが日本の

 

日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会
日本形成外科学会
日本乳癌学会

 

によると、

http://www.jsprs.or.jp/member/committee/module/19/pdf/breast_implant_rinpashu_info.pdf

 

”多くは局所治療(インプラントの抜去と完全被膜切除)のみで軽快し、化学療法や放射 線療法は要さない とされていますが、治療の開始が遅れて死亡した症例も報告されています。”

※異常を感じてからの治療開始で根治が可能なことが多いということ。

 

”罹患率はインプラント挿入症例 10 万例当り、年間 0.1 ~ 0.3 件と推定”

※かなり稀だという理解で大丈夫です。

 

 

”もっとも多くみられる臨床所見は、インプラント留置から遅れて発症するインプラント周囲の漿 液腫(術後1年以上)です。他の遅発性症状としては、疼痛、腫瘤、腫脹、非対称性、潰瘍等”

※局所的な異常を認めたら、入れてくれた医師(美容外科)だけではなく大きな病院の形成外科のコンサルティングにも行ったほうがいいかもしれません。

 

 

”FDA は現時点では無症状の患者や他の異常のない患者における追加のスクリーニング検査 およびインプラントの予防的摘出を推奨しておりません。本邦では、使用要件基準(ガイドライ ン)7,8により 2 年に 1 回の画像検査が推奨されており、これを継続してください。”

※バッグインプラント挿入後は2年に1回は超音波、MRIを受けるのが望ましいということです。

 

 

 

バッグインプラントを入れている方はこういう疾患があるということは心の片隅においておいてください。

 

 

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日本では15年前くらいから10年くらい前までバッグインプラント手術の価格がとても安く設定されて多くの方が手術をお受けになったと思います。(私もその頃500例ほど手術をしたと思います。)

その頃のバッグインプラントはそろそろ経年変化によって破裂などのリスクも挙がっていますし、

バッグインプラントが入っていると乳がん検査のうちマンモグラフィーで破裂のリスクが上がるという弱点もあります。

そういう意味でも抜去を含めた検討をしないといけない時期かもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

この記事を書いた人

シンシア総院長 / 銀座院 院長 又吉 秀樹

日本美容外科学会専門医 慶應義塾大学医学部出身 目の下のクマ、フェイスリフト、ベイザー脂肪吸引、コンデンスリッチファット(CRF)豊胸などが専門。
お気軽にご相談ください。

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