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医療費のムダ

2014年08月27日

医療費39.3兆円、高齢化で最高更新 13年度2.2%増 
2014/8/26 15:40 日本経済新聞

 厚生労働省は26日、2013年度の概算の医療費が前年度比2.2%増の39兆3千億円になったと発表した。11年連続で増え、過去最高を更新した。受診頻度が多い高齢者が増えたのに加え、先進的な薬や手術などを使うなど医療の高度化もあり、費用が増えている。


 概算医療費は労働災害や全額自費の自由診療などを除いた医療費の速報値。1人あたりの医療費は約30万8千円で、やはり過去最高となった。

 75歳以上の医療費は1人あたり92万7千円で、74歳以下の4.5倍近い。医療費の単価にあたる1日あたり医療費は1万5213円で、3.1%増えた。

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39.3兆円は経済活動の一種なのだから一概に無駄と一蹴するのもためらわれますが、
税金や健康保険で国民が強制的にお金をそこに投じていることを考えると少なくとも
適正さ
を求める必要はあると思います。

○医療の適応に関して
僕が大学の心臓外科にいたころ80歳近い患者様の無謀と思える心臓外科手術を行って、レセプト額で1500万円/月になったあげくQOLの改善が全くないといったことが何度もありました。(今はいわゆる“まるめ”になっていると思いますが)
ちなみにご本人の負担額はおよそ80000円ですからタダで受けるのを当たり前と思っているような方も多かったです。
キレイごとを言う方も多いと思いますが、その1492万円でどれくらいの人たちが助かるのか考えたことあるでしょうか?
年齢で手術適応を語ることは日本ではタブー視されていると思いますが、心臓外科に身を置いていたそのベネフィットを考えたうえであえて言えば心臓外科手術は75歳以上は自費でいいんじゃないかと思います。術後のメリットが少なすぎるように思います。
“受けるべきではない”のではなく“自費”にすべきです。
受けたい人はそのように備えた人生を送ってくればいいのです。(アメリカの手先ではありませんがそれ用の医療保険に入っておくとか)
もちろん心臓外科に限りません。
“公的保険はあまねく適切に”を議論しなくてはならないと思います。

○生活習慣病がらみの保険支出
透析・・・人口透析になる人のかなりの割合が糖尿病になったあげく生活の改善努力しなかった人だといえます。
もちろん1型糖尿病やその他のやむを得ない腎臓病のような生活習慣病ではない人は除きます。
イギリスやドイツでは60歳を超えた人の健康保険による透析は行っておりません。社会がそれをせずに医療資源を他に振り分けるべきであると判断しているからです。

日本みたいに誰も言いにくいことを言わず、責任を取らないがために医療費が垂れ流しになっているのはどうなのでしょうか。

タバコ・・・肺気腫のようなタバコがらみの疾病の高額な医療費をタバコを吸わなかった人たちが負担している現状もおかしいですよね。
タバコは増税傾向にありますがひと箱1500円くらいになるくらいまで増税してそれを原資にタバコ関連疾病保険をつくったらいいと思います。
ひと箱1500円が負担になって喫煙者が減ればタバコ関連病も減って一石二鳥です。

血圧・・・血圧も一概に言えませんが医師が何種類も薬を出しすぎです。カルシウムブロッカーだのベータブロッカーだのARBだの・・・
1種類までは保険適応、2種類目からは自費にするのが適当かと思います。
病態を考えろとか勉強不足だとかそんな非難が来そうだなぁと知った上で言ってます。
理想だけを追求するのは中学生までにしましょう。

○風邪薬・湿布・・・徐々にそうはなってきていますが、薬局で買えるような無難な薬は自費にしたらいいと思います。
打ち身で整形外科に行って湿布もらって帰るとか、無駄だから恥ずかしいと思うような風潮にしていかないといけないと思います。
あと、僕が大嫌いなのがトラネキサム酸やらビタミンを保険で処方する皮膚科医や美容医です。それは医師として社会福祉に対する背任です。

他にも生活保護の問題や、薬を重複処方してもらって買い取り業者に買わせてお金を懐にいれているいる悪質な患者とかいろいろ正していかなければいけないことはたくさんあるのですがほどほどに・・・

医療費の問題は、
○行政の不作為
○患者の甘え
○医師をはじめとした医療側の健康保険に対するタカリ
が一体となっています。
みんなが高い意識を持って改善していかないと、
国民健康保険というシステム自体をすべてを失う
ことになりかねません。
ちなみに僕のクリニックではキレイになるために、病気のための資源である健康保険を使うという発想は全くないです。(健康保険一切使えません。保険医登録証も捨てました)

あとついでなので・・・


松たか子がしばらく前に出ていたこの富士通のCM・・・

松:   コホンコホン
医師: ただの風邪です。
松:   そんなはずがありません。変な咳とか出るんです。
医師: それでは世界中の名医にコンサルトしましょう。
松:   わーい
医師: やっぱりただの風邪でした
松:   そーですか、安心しました。

・・・といった内容ですが

はっきりと突っ込みます

こんな人間が社会をダメにしているんです。
目の前の医師を信頼できないなら行くな!!
松は(まぁ役柄ですが)、CM内の医療資源の使用料として自費で100万円くらい払え。
富士通のCMプランナーも頭まるめてこい。
(`・ω・´)

意外とみんな無頓着ですが、僕は
国民健康保険に年間81万円
払っています。
年間の恩恵は3万円くらいかな・・・(まぁ病気に対するリスクマネージメント料としてあきらめて出すものなのですが・・・)
78万円自由に使えたら何ができるかなp(´⌒`q)
そんな自分のお金を無駄に使われているんですよ!!
みんな、しっかり考えていかないといけないと思いませんか?

この記事を書いた人

シンシア総院長 / 銀座院 院長 又吉 秀樹

日本美容外科学会専門医 慶應義塾大学医学部出身 目の下のクマ、フェイスリフト、ベイザー脂肪吸引、コンデンスリッチファット(CRF)豊胸などが専門。
お気軽にご相談ください。

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