『多汗症』について
2024年05月21日
2024年
ゴールデンウィークが明けましたが、皆さんどのような休暇を楽しみましたか?
だんだんと気温、湿度が上がり、蒸し暑い日が続いてきました。 汗をかき始める時期なので、皆さんお悩みの汗についてお話ししようと思います。
昔のコラムにも書きましたが、汗を分泌する汗腺は
(1)エクリン汗腺 (2)アポクリン汗腺
の2つがあります。
一般的にはそれぞれ下記のような症状に関係していると言われています。
多汗症の原因
(1)のエクリン汗腺からの過剰な汗
ワキガの原因
(2)アポクリン汗腺と皮膚常在菌の影響
※参照 【ワキガ】冬のワキの臭い
汗ってなんで必要なの?
・エクリン汗腺
体温調整、肌の湿度の調整、外界の細菌・ウイルスから体を守るための自然免疫としての機能
・アポクリン汗腺
哺乳類の芳香腺が退化したものであり、動物や昆虫ではフェロモンのような役割
多汗症について
頭や顔、手のひら、足のうら、ワキに日常生活へ支障をきたす状態まで汗をかくと
「原発性局所多汗症」
として定義されます。
ワキ多汗症の治療は?
・塗り薬
自費:「塩化アルミニウム」
保険:「エクロックゲル®」「ラピフォートワイプ®」
※毎日塗るのは大変で、目の中に入れないように注意する必要があります。
・注射
ボツリヌス毒素局注療法:当院でのワキボトックスについてはこちら。
1回で効果期間はおよそ4~6ヶ月間(個人差があります)
・その他
抗コリン薬内服、神経ブロック、精神(心理療法)、機器による治療です。
上記のようにたくさん治療選択肢がある中で、日本皮膚科学会ガイドラインにおいて
塩化アルミニウム、エクロックゲル®、ラピフォートワイプ®、ボツリヌス毒素局注療法 は同じ推奨度です。
時間がない方や、一度の施術で汗のことを忘れて夏を満喫したい方には、ボツリヌス毒素局注療法がおすすめです。
気になった方はぜひ、当院に相談してください。お待ちしております。